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経腸栄養分野における旧規格(既存規格)コネクタが一定の条件下で存続可能に

 厚生労働省は、「医療・介護時の事故防止と安定供給確保の観点から、新規格製品への切り替えを進めていくことが基本である」としています。ですから、医療機関によっては、病院の方針などから協力的でないところもあることが予想され、医学的理由が該当しても、医療機関の新規コネクタ一本化の方針の中で、旧規格への変更はできないと断れるケースも出てくるだろうと思われます。

 しかし、日本で普及しているミキサー食や半固形栄養剤のQOL上の重要性をあげ「新規格製品の使用が困難で、かつ旧規格品を使用することについて、その目的に見合った医学的理由がある場合、旧規格製品の使用を可能とする」と通知しています。

 この通知を根拠として、「インフォームドコンセントに該当する確認事項」を用いて、主治医との十分な話し合いと同意の手続きが必要となってきます。

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今回の経過を振り返ってみると、新規コネクタは、国際化と相互接続防止という一見疑うことのない正しさのために、一気に変更する計画が示され、専門家や行政はそれを推進しました。・・新規コネクタを「医療」の問題として医療を提供する専門家が、規格の統一に疑いもなく向かったのですが、実は経腸栄養分野でのコネクタの問題は、「豊かに食べ、生命を充実させること」という基本的に生きるための「食事」の問題でもあるということに気づいていなかったのです。・・・生きるための権利とも捉えることもできます。

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口分田先生の記事からの一部の抜粋です。下記のリンクより、口分田先生の記事全文をお読みくださり、

旧規格コネクタを使うために、諦めず、できることをしていきましょう。

 

口分田先生の記事全文 

< 社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会 『両親の集い』第754号(2022年5・6月号)より >

 

「インフォームドコンセントに該当する確認事項」(当HPに載せたものを再掲載)