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「胃ろうミキサー食注入がもたらす幸福感」

Fさん(6歳)

 

 息子にも家族と同じ食事をミキサーにかけて注入しています。我が家では玄米を食べるので、息子も玄米粥です。息子は血糖を少し気にしているので、食物繊維を多くとって急激な血糖値の上昇を防いだり、砂糖の使用を控えたりしています。腸に良い発酵食品を取らせたい!脳に良いミネラルを取らせたい!など、ミキサー食だと食事で子供の体調管理をすることができます。これは栄養剤を使用していた時にはできなかったことです。

 

 息子は6ヶ月の頃から経鼻栄養を開始しました。胃瘻にするまでは体調を崩しやすく、入院をくり返していました。胃瘻を造設し、ミキサー食を注入するようになってからは、体調を崩す頻度が激減しました。自慢したいくらい良い便を1日に2~3回自力でします。くり返す結膜炎で点眼薬を手放せなかった息子ですが、ミキサー食を始めてピタリとならなくなりました。眼科医には、栄養状態が良くなって粘膜の状態も良くなったのだろうと言われました。

身体がしっかりして運動発達が進んだり、呼吸状態が良くなったり、認知の部分での成長が見られたり、今思うとミキサー食を始めてから良くなったことがたくさんあります。栄養剤の使用ではなかなか食事という実感がなかったのですが、家族と同じ食事をさせてあげられることは、母としてとても幸せを感じます。胃でも味覚を感じられると知ってからは、よりミキサー食のメリットを感じています。新型コロナが流行していて免疫力を上げておきたい今こそ、食事(栄養)の重要性が高まっていると思います。

 

 正直言えば、栄養剤を使用するほうが手間としては楽です。ミキサー食を作るのには手間がかかります。ですが、その労力を相殺するほどの、いや、それ以上の体調面でのメリット、子供の食べる楽しみ、家族が食事を共有する喜びが得られると思います。