【わが家のミキサー食】第1回 ④

  ご家庭ではいろんな工夫をして、それぞれのミキサー食を作っています。そんな素敵で個性あふれる【わが家のミキサー食】をインタビュー形式でご紹介します。


 

☆実際にミキサー食注入の素晴らしさを日々実感していることによって、小さな子をもつお母さんにミキサー食注入を紹介をしたのですね。

 

 1歳半になるお孫さんのことで、知り合いの方からご相談を受けたのです。口から摂るのが難しく、鼻腔チューブでミルクや栄養剤を注入していましたが、ぜこぜこすることがよくありお孫さんをとても心配し、「胃ろうについて教えて欲しい」と相談されました。私の息子がミキサー食注入をはじめてから体調が良くなってきたことと、さらに続けていくことによってとても元気になって成長してきたことをお話しました。すると、「胃ろう注入でご飯をあげられるんですね!」と、とても驚き喜んでいました。そして、娘さんとお孫さんと一緒に外食に行きました。

 

☆一緒に食事をしたのですね!どの様におススメしていったのでしょうか。

 

 スープの上澄みをシリンジで吸いとり、鼻腔から呼吸に合わせて注入しました。上手に摂りこみができ、むせてせき込んでしまうこともなくシリンジ注入で初めて食事をすることができました。一同、本当に嬉しく感激して、素晴らしい食事のひと時を過ごすことができました。お口からも少しだけソフトクリームを食べることができ、忘れられない幸せな時間でした。

 

 その後胃ろう設置が無事に終わり、訪問看護師の助言を受けながら少しずつ経口摂食とミキサー食注入の食事を味わっているそうです。私はお母さんとLINEで情報交換を続けています。「こしひかりのなめらか鯛だしごはん」を使って注入している写真を送ってくれました。それを見て、私も嬉しくとても幸せな気持ちでいっぱいになりました。

無理をせず、栄養剤を併用しながらミキサー食注入や経口で食べ物を味わい楽しみ、元気に成長することを心から願い私も応援していきたいです。私自身も「ミキチュー会」「mamakoi」のミキサー食注入の仲間に出会えて本当に感謝しています。

 

☆これからも経口と胃ろう注入で食事の摂取を続けていきますか?

 

 はい。もちろんです。私がごはんを当たり前に朝昼晩食べるように、子どもにとってもミキサー食を注入することは普通のことです。胃にも味覚があるって言いますが、口からも食べられるようになりびっくりしています!

今は栄養剤を卒業です!!朝は忙しいので、納豆と前日の残りのお味噌汁と果物で全部混ぜで簡単なミキサー食です。

 

でも栄養士の資格があるので、私にとっては栄養を考えるのが大好きで楽しいです。

最初はガリガリだった子どもを太らせることから始めましたが、本当に便が整っていき、毎日素晴らしくいい便が出てそれが可愛くて可愛くて。

 

緊張が強いので、たんぱく質多め、季節の野菜や果物中心に作っています。

ミキサー食注入を始める前と今では、レントゲンを見ていたら骨が太くなっていました。

 

2年前ですが、腸内細菌と口腔内細菌の研究に参加させていただきました!

腸内細菌、口腔内細菌がたくさんあることがわかりました。(https://www.tmd.ac.jp/press-release/20230828-3/)

ミキサーにかけるひと手間をコツコツ続けた結果、いいことばかりです。ですからこれからも楽しんで続けていきます!

 

★インタビューを終えての感想

 ミキサー食注入は、ご本人に合わせた好みの味付けや形態を見つけていくことがとても大切です。それを見つけていこうと少し注意を払っていくと、新しい発見ができます。それは当事者にとっても介護者にとっても大きな助けとなり喜びとなりますね。

ゼロゼロしたりヒューヒューが見られる時は、とろみ剤やミキサーゲル剤を足して注入すると胃への納まりがよくなる時があります。「固形物が入ることで胃にある逆流防止スイッチが入るのです」と、半固形ラコールを開発された合田先生の講演で教えていただきました。無理をせず、子どもの様子を見ながら、また応援して下さる方々に相談しながら、こつこつと続けていくことが大切ですね。本当にありがとうございました。

 

・・【わが家のミキサー食】第1回 の紹介は以上です・・

 

>>【わが家のミキサー食】第2回シリーズをお楽しみに